第三回 心揺さぶられる講談の魅力とは

■講談とは

こんにちは。広島の遺品整理業はっぴいえんどの西本です。
前回までは私が講談に出会い、その魅力を見つけたきっかけとなった神田伯山先生について書きました。
いよいよ今回は本題となる講談そのものの魅力について語りたいと思います。

講談に似た伝統芸能に落語があります。実際、講談と落語は比較されることが多いのです。まずは落語と講談を比較することで講談とはいったい何なのかを考えてみたいと思います。

「落語を聞くとダメになる。講談を聞くとタメになる。」

よく伯山先生が講談の途中でおっしゃる冗談です。では落語と講談の違いは何なのでしょうか。

簡単にいうと落語は個人の話。講談は歴史物語の脚色。

どちらも江戸時代から広く人々に親しまれた芸です。
当時は耳からの学びが多かった時代で紙に文字が書かれて学びができるのはまだまだ上級層ぐらい。多くの人は口伝による文化が当たり前だったわけです。
子供の頃はまだ字が読めませんから読み聞かせから物語を吸収した経験って誰もがあります。あの感覚だと思います。
子供の頃に経験した感覚なので実際、伝統芸能という言葉にハードルを感じますが、実際はすごくすんなり入っていける文化だと思います。

そして見た目も違います。講談は以下の挿絵のような形で物語を読みます。

落語とは異なり、台と何かを持っていますね。

台は釈台(しゃくだい)と言います。
かつての講談師は釈台に本を置いてそれを読んでいました。
今の講談師は物語を頭に入れて語りますので本はありませんが、釈台はその頃の名残りと言えるでしょう。

そして持っているものは、張扇(はりおうぎ)と言います。あの張扇で物語の合間に釈台を叩き、“パン”や“パンパン”と音を鳴らしながらリズムを作ります。文章で言うところの句読点を張扇の音で表しています。

講談とは釈台と張扇を使いながら歴史物語を読む伝統芸能と言うことができます。

■私の考える講談の魅力

私が最初に出会った講談はもちろん神田伯山先生(当時は改名前の神田松之丞時代)です。

CDで発売されている『松之丞講談-シブラク名演集-』という作品でした。そのCDの中に収録されている「赤穂義士伝 荒川十太夫」という作品を聴いて心から感動しました。あれから色々な作品を見たり聴いたりしていますが「赤穂義士伝 荒川十太夫」を初めて聴いた時の感動は今でもはっきり覚えています。

物語はいわゆる美談です。この作品自体はかの有名は「忠臣蔵」の後日談で本筋からしたら脇役的な話なのかもしれませんが、武士道の美しさ、心優しさ、謙虚さなどがたくさん詰まっていて聴いていて涙が止まりません。

講談の魅力はこうした昔からある“大切な話”をあらためて聞くことができることにあります。
もちろん感動話だけではなくて、笑い話や軍旗ものといった作品もたくさんありますが、どれも惹き込まれて最終的には何か大切なことを感じることができます。話を聞くことでこのような感情が沸き立つ体験って考えてみればなかったなぁと思うんです。
現代は映像や音楽などを駆使して素晴らしい表現が溢れていますが、“聞く”ことだけでここまで感情が揺さぶられるという体験もこれはこれで素晴らしいです。

もう一つの講談の魅力はやはり“語り口”です。
何しろ語りのリズムが心地よいのです。講談は七五調を基本にした語り口調です。そこに張扇の“パンパン”といったリズムが入ります。
その語りがとにかく心地よい。数多ある言葉をよくここまで七五調のリズムに収めながらストーリーを展開して聞く側に伝えることができるなぁと聞くたびに感服します。この心地よさはなかなか文章では表現できません。

ぜひ実際に聞いてみていただいてそれを実感していただきたいです。今はなぜ“七五調”は心地よいのかを追求したい境地に至っています。


さて、長々と講談の魅力について語ってみました。
これで実際に講談を聞いてみようかと思ってもいただければこれ以上嬉しいことはありません。しかし、講談の魅力はそれだけには留まりません。

次回は生で講談を聞いた時の体験談を書きたいと思います。

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