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空を見上げていますか?冬は星が綺麗ですよ!

星空をご覧になっていますか?

皆さん、最近、空を見上げてますか?星をご覧になっていますか?
肉眼で見える星はだいたい6等星*までで、その数は約8600個。実際には地平線の下や地平線付近は見えないので、空を見上げて見える星は約3000個程度ということになります。
 
しかし、実際に日頃都会で見える星は、皆さんの印象としてはせいぜい20~30個くらいでしょうか?
見えない理由は「街の灯り」です。
都会ではどうしても街灯や建物の光が多いため、人間の目では暗い星を認識できなくなります。
 
しかし、都会でも少しだけ暗い場所に行き、手で視界から街灯を隠すなど目に光が入りにくいような状態にして、目が暗さに慣れる程度(数分間)空をじっと眺めていると、星が随分たくさん見えてきます。
今はとても寒い時期ですが、冬は明るい星が多いので、是非空を見上げてみて下さい!
 
 *「6等星」・・・「等星」とは、肉眼で見える星の明るさを示す指標。1等星が最も明るく、6等星が最も暗い。詳しくは後述の「こぼれ話」を参照のこと。

冬は同時に7つもの1等星が見えます!

今の時期、20時頃に東の空に明るく見えてくるのが、オリオン座です。
22時頃になると南に移動し、赤い星の「ベテルギウス」が良く見えます。
 
ベテルギウスの東側には全天一明るいおおいぬ座の「シリウス」と、こいぬ座の「プロキオン」があり、この3つの1等星を「冬の大三角形」と言います。
 
また、「シリウス」から時計回りに「プロキオン」、「ポルックス」(ふたご座)、「カペラ」(ぎょしゃ座)、「アルデバラン」(おうし座)、「リゲル」(オリオン座の青白い星)の6つの1等星を線で結んで「冬のダイヤモンド」または「冬の大六角形」と言い、この中心に「ベテルギウス」があります。
 
1等星は全天で21個ありますが、日本から普通に見える1等星は15個、そのうちの7つが1方向に同時に見えるというのは冬の時期だけの醍醐味です!
 

今週は「ふたご座流星群」が見頃です!

流れ星、見たことがありますか?

流れ星は年間を通じてコンスタントに見えるのですが、1年に何回か普段よりもたくさんの流れ星が見える時があり、これを「流星群」と呼んでいます。

12月13日~15日は、「年間3大流星群」の一つ「ふたご座流星群」が良く見えます(あと2つは「しぶんぎ座流星群(1月)」「ペルセウス座流星群(8月)」)。

この頃は月の出が深夜2時以降で、それまでは月明りが無いので、流星群を見るチャンスです!
(年明け(1月4日頃)にも「しぶんぎ座流星群」があるのですが、こちらは満月過ぎの明るい月が出ているので、かなり見づらいです・・)

暖かい恰好をして夜空をボー―っと眺めてみて下さい!

<こぼれ話:等星と等級>

1等星は全天で21個ありますが、同じ1等星でも、例えばシリウスとレグルスでは、シリウスの方が約15倍も明るい星です。これは、なぜなのでしょうか?
 
紀元前150年頃のギリシャの天文学者は、肉眼で星を見て、最も明るい星たちを「1等星」、肉眼でやっと見えるくらいの星たちを「6等星」として、星を6段階に分けました。
 
その後、19世紀になって星の明るさがきちんと測量できるようになった際、1等星と6等星の明るさの比がちょうど100倍になるように定義し、個別の星の等級も測定しました(はくちょう座のデネブは1.3等級というように)。
ちなみに、100の5乗根*の約2.512倍が1等級の差となります(ちょっと難しいですが・・)
 
例えば、3等星とは「3.5等級より明るく2.5等級以下の明るさで見える星」のことで、3等星より約2.5倍明るい星が「2等星」(2.5等級より明るく1.5等級以下の明るさで見える星)となります。ちなみに、「2等星」よりも約2.5倍明るい星が「1等星」なのですが、「3等星」から見て「1等星」は、『5倍(2.5+2.5)明るい』ではなく、『6.25倍(2.5×2.5)明るい』ということになります
 
ところが「1等星」については、厳密の定義では「0等星」に該当する「リゲル」(0.1等級)、「ベテルギウス」(0.4等級)も「-1等級」に該当する「シリウス」(-1.5等級)なども含めて一般的に21個全てを「1等星」と言っています。なので、1等星の中で一番暗い「レグルス」(1.3等級)と「シリウス」(-1.5等級)では2.8等級もの差があることになります。

*「5乗根」・・・「100の5乗根」とは、「5回同じ数を掛け算をしたら100になる数字」という意味。つまり、2.512×2.512×2.512×2.512×2.512=およそ100になるので、2.512が「100の5乗根」となる。
 

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この記事を書いたコラムニスト

冨田和俊 (トミタカズトシ)

大阪市立科学館 副館長、専門:マーケティングコミュニケーション

関西電力入社後、広報及び営業部門で、報道・プロモーション・宣伝・マーケティング・ブランド業務を担当。 2011年6月、ケイ・オプティコムに出向。大阪マラソンなどの各種イベント、報道、企業広報誌、ブランド、TV・ラジオ・SNS業務に従事。 2016年7月 大阪科学振興協会(大阪市立科学館)に出向。現在、大阪市立科学館で戦略的なデジタルマーケティングや各業務を融合させたプロモーションなどを積極的に展開中。「介護の三ツ星コンシェルジュ」コラムニスト、 アドテックなどマーケティングカンファレンスでの登壇多数。 著書(共著)「企業広報講座(全5巻)」(監修:(財)経済広報センター 発行:日本経済新聞社)。

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