介護保険制度について

知っとこ!!介護情報~ケアマネージャーの賢い選び方~

ケアマネージャーとは

今回はケアマネジャー(以下、「ケアマネ」と略記)の選び方をご紹介しましょう。
自宅で介護する場合、まず、ケアマネを選定しケアプランを立案してもらわないといけません。
 
ケアプランは自身やその家族が立てることも可能ですが、それを行うためには色々な知識や、事業者等との連絡調整が必要になります。
 
その手間を排し、介護される人、介護する家族にとって、最適な介護プランを立てる役割を負っているのがケアマネです。

ケアマネを選ぶには

ケアマネは、市区町村などが発行する事業者一覧のなかから居宅介護支援事業所(ケアマネを配置しているサービス事業者)を選び連絡します。
 
担当のケアマネが決まると、そのケアマネが、介護される人や、その家族の意向を尊重したケアプランを立ててくれます。
また、実際に介護サービスを提供する事業者の推薦・選定・調整もしてくれます。
(もちろん、自身がこの事業者が良いという意向を示せば、その事業者をプランに組み込んでもらえます)
 
介護を受ける際にはケアマネ選びが最も重要になりますので、ケアマネ選びは慎重に行うべきです。
しかし、介護を行う日々の中で、それ以外にもやることはたくさんありますので、ついつい簡単に決めてしまいがちです。たとえば、親が入院中で、病院のソーシャルワーカーから、「○日後に退院となるので、その日までに自宅で介護を受ける準備をしておいて下さい」と言われる場合などです。
 
そういう場合に備え、ケアマネを選ぶ場合のポイントを数点のポイントをご紹介します。

1.病状やADLに合わせた事業者を選択する

居宅介護支援事業所は、介護報酬的にその事業単独での経営は大変です。
ですから、何らかの事業(例えば訪問介護やデイサービス等)に併設されている場合が多いです。

介護される方が、退院後も医療を受ける必要がある場合は、医療機関系の居宅介護支援事業所を選択する方が何かと都合が良いです。
退院後も訪問診療医や訪問看護事業所、調剤薬局の利用、再入院の必要等があるわけですから、医療に強い事業所にしておいた方が良いでしょう。

逆に、退院後にあまり医療機関に関わらず(通院程度で済む場合)に、介護に重点を置く場合は、介護系事業者の居宅介護事業所を選択しましょう。
*ADL・・・ADL(Activities of Daily Living)とは、食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など、生活を営む上で不可欠な基本的行動のことをいいます。

2.本人や家族の話をきちんと聞いてくれるか

介護を行う家族は、精神的・身体的な負担は相当なものになります。
 
ですので、家族の身になって熱心に話を聞いていただけるケアマネを選びましょう。
最初に話をする際に、一方的に話をしてくるケアマネは問題です。

3.自身の系列事業者のサービスばかりを押し付けてくるケアマネには注意

ケアマネは準公務員だとは言え、経営者に雇われている身分でもあります。
 
最近の介護系事業者の中には、ケアマネにノルマを課しているところも多いです。
介護保険の自己負担は1割とは言え、例えば要介護5であれば、限度額一杯に使えば3万円/月強の負担となります。
 
ノルマ達成のために、無理やりケアプランを組んで、自身の系列事業所の介護サービスを押し付けてくるケアマネには注意です。
(最近は人手不足もあり、自社のサービスを入れようとしても無理な場合も多いですが・・・)

4.サービスに詳しいか

これも大きなポイントです。ケアマネは経験が最もものを言う職業です。
 
ケアマネの年齢や性別云々と言うより、
・その方のこれまでの職歴(どんな事業所に勤めていたか)
・ケアマネとしての経験年数
・事業所に異動が多くないか(担当ケアマネを事業所の勝手で変えられると、新たな方とまた関係を作っていかなくてはなりませんので)
・地域のことを良く知っているか
等をチェックしましょう。

5.毎月の訪問時にきちんと介護される方の状況確認をしてくれるか

ケアマネは1人で30名以上の方のケースもあるほどで、大変忙しくしています。
 
毎月形だけでも、各サービス提供事業者を集めてケース会議をすることが義務付けられています。
ケース会議だけでも1日1件以上こなさなければなりません。
 
また、毎月利用者への訪問も義務付けられています。
 
忙しすぎるケアマネは、この時に顔を出すだけで、状況確認をしっかりしてくれない場合もあります。
そういう方には任せたくないですよね。

6.サービス提供事業者や医療機関、役所などとこまめに連絡をとってくれるか

これも大事なポイントです。
サービス提供に関しては色々な書類づくりも必要になってきますので、役所とこまめに連絡をとってくれる方はありがたいですよね。
 
また、訪問介護やデイサービスなど多くの方が利用するサービスは、評判の良いところは満杯で希望どおりに利用できない場合があります。
 
でも、サービスは提供してもらわなければならないので、ケアマネも初めて使う事業者がある場合もあります。
そんな時にサービスの品質が良いかどうか、また利用者にあったヘルパーであるかどうかをきちんと確認してくれるケアマネはありがたいですよね。

7.サービス提供事業者への不満や苦情に対して相談に乗ってくれるか

例えば訪問介護員については、援助サービスの品質が良くても、性別、経験、年齢等で、利用者に合うかどうか等の個人的な問題も生じてきます。
 
介護は一見の利用ではなく、長い付き合いになる場合が多いので、この種の苦情に対して、きちんと相談に乗っていただけるかどうかは重要です。

8.ある程度医療に関する知識があるかどうか

介護を受ける方は何らかの慢性疾患がある方が多いので、やはり医療的な知識をケアマネがもっておられるかどうかは重要です。
 
ケアマネは福祉系職の経験者が多いので、医療的な知識に関してはあまりご存知ない方もいらっしゃいます。
 
逆にいえば、福祉系職出身の方で医療的な知識をもっている方は、自己啓発意欲が高いことのあらわれではないかと思いますので、こういう方も安心ですよね。
 
以上の8つのポイントを上げておきました。
もし、自身および身内の方がケアマネを選択する必要が生じた場合は参考にしてください。

掲載PR一覧

  • 老人ホーム入居相談窓口